転職ノウハウ

【化学系転職】職務経歴書・面接での自己PRの方法【最重要質問】

転職活動で行きたい企業を決めたら、最初にやることは応募書類の記入だ。

応募書類を書くとき必ず存在する項目が自己PRだ。

自己PRって何を書けばいいの?

どうやって自己PRを書けば面接まで行ける?

今回はこの疑問に答えていこう。

自己PRは、転職活動で聞かれる質問ナンバー1と言ってもいいだろう。

聞かれる質問だとわかっているので、転職をする方としても真剣に書類に書くが、それでも採用担当者の心に響かないことが多い。

それは自分が感じている自分の強みをそのまま書くからである。

それではダメなのだ。

この記事では、自己PRをどのように記入すれば良いのかを解説する。

応募書類に書いた自己PRはそのまま面接でも使うことになるので、ここでしっかりと自己PRの仕方を学んでほしい。

それでは自己PRのやり方について解説する。

自己PR=再現性の証明

まずは、自己PRで何を書くべきかについて、その概要を説明していこう。

そもそも自己PRで採用側が何を知りたいのかというと、再現性だ。

再現性とは何かと言えば、「前の会社と同じようにうちの会社でも成果を出してくれること」だ。

応募書類を読んだ時に、「お、この人ならうちの業務を任せることができそうだぞ」と採用担当者に思ってもらえるように文章を書いていく。

なぜなら、会社が転職してくる人に求めていることは即戦力になって成果を出してくれることだからだ。

転職する人は成果を求められているので、成果を出すことができそうだと採用担当者に思ってもらうことが内定に近づくために必要なことなのだ。

再現性を証明できれば、内定に近づくのは間違いない。

自己PRの作り方

それでは具体的に自己PRで再現性を証明する書き方について説明していく。

自己PRの作り方は以下の3ステップで行う。

  • 求人を読み込む
  • 自分の仕事を振り返る
  • 自分が行った客観的な事実を散りばめて書類を作成する

それでは一つずつ説明していこう。

求人を読み込む

まず初めにやらないといけないことは、求人を読み込むことだ。

求人を読みながら考えることは、この会社はどのような仕事ができる人を求めているのか、ということである。

自己PRは再現性を証明することが大事になってくるが、もっと言えば「会社が求めている再現性」を証明する必要がある。

例えば、あなたが頑張ってきたことが塗料の研究開発だったとする。その時に「私は塗料の開発に従事してきました。これまでにない新機能を発現させるという目標のもといくつかの原料を自分で集め、それらの現在の塗料に混ぜて性能評価を行いました。初めはなかなか目標の性能が出ませんでしたが、なぜうまくいかないのかを解析した結果、機能を発現させるためにどんな分子構造が必要なのかわかりました。そこで、その分子構造を持つ原料を調達し塗料に入れた結果、目標の性能を発現させることができました。」という自己PRを作ったとする。

このような自己PRを作った時に、採用担当者がラボレベルでの研究職を求めているのならば再現性を証明できている。

なぜなら、採用担当者はラボレベルでの研究開発ができる人を求めているので、上記のような自己PRを読めば、ラボで試行錯誤できる人材だということが理解できるからだ。

一方で採用担当者が、スケールアップもできる研究職を求めているなら、この自己PRは再現性を証明できてはいない。

なぜなら、ラボから工場へのスケールアップについて自己PRに書かれていないからだ。

つまり、再現性の証明とは、相手が何を求めているかによって大きく変わってくる。

求人を読み込んで、相手が何を求めているのかを理解しなければ効果的に再現性を証明することはできない。

まずは、しっかりと求人を読み込もう。

自分の仕事を振り返る

次にすべきことは、自分がこれまでやってきた仕事を振り返ることだ。

ここでやるのは、再現性を証明するためのネタ探しである。

求人を確認して、相手が求めている再現性が何かがわかったら、その再現性を証明するためのネタ探しを自分の業務の中から行なっていく。

求人に、

「研究開発が基本業務で、顧客との会議も多くあります。」

と書いてあったら、自分にはどんな研究開発の経験があったり、顧客との話し合いで何か苦労した経験がなかっただろうかと考えていく。

そしてそれらをリストアップしていく。

リストアップする時は、それぞれの業務で起きた問題と、それらにどう対処して解決したかまで書いておくと自己PRを作りやすい。

例えば、自分で行った評価と顧客で行った評価がなかなか合わないというときに、普段は営業の人がお客さんとの打ち合わせをやっていたが、自分から顧客との打ち合わせに出て評価方法を聞くことで、なぜ評価に差異が生じているかを明らかにして、その後はお互いの評価が一致するように評価方法を調整した。とかである。

この経験を書いておけば、求人にお客さんとの会議が多くあると書いてある企業へ応募する時の自己PRに使えるかもしれない。なぜなら、お客さんとの打ち合わせで活躍してくれそうだなという再現性を採用担当者に証明できるからである。

ここまで読んで鋭い人は気づいたと思うが、自己PRは同じ物を使い回してはいけない。

なぜなら会社によって応募してくる人に求めるものは違うからだ。

応募する会社によって変えていかないといけないのだ。

それぞれの会社にあった自己PRを書こう。

自分が行った工夫や客観的事実を散りばめて書類を作成する

求人を読み込んで相手が求めているものを理解し、自分が行ってきた仕事を棚卸ししたら、最後にそれらを合わせて相手に再現性を証明できる文章を作る。

要は、求人に書かれている求められていることを私はできますよ。ということを自己PRに書くということだ。

この時にポイントは、実際に行った工夫や、客観的事実を入れることだ。

なぜなら、それらを自己PRに入れることによって、採用担当者の頭の中で、あなたが会社で活躍してくれそう。つまり再現性を発揮してくれそうだということを想像しやすくなるからだ。

転職活動は再現性と継続性を証明するゲームであるということは、ここまでも言ってきたことだ。

あなたは再現性を採用担当者に証明する必要がある。

証明のために、自分が行った工夫と客観的事実を書くことはとても効果的なのだ。

例えば、自分が研究をした製品をスケールアップして上市することができた、という経験をあなたが持っていたとする。

これを自己PRに使いたいと考えた時に、

「私は、前職で研究からスケールアップまで幅広い業務に携わってきました。研究ではいくつものテーマを担当していました。その中でも最も力を入れたプロジェクトでは製品の上市を達成しました。」という自己PRと

「私は、前職で塗料開発に携わっており、開発から生産まで一貫して検討を行っておりました。私の中で工夫したことはお客様の要求性能を正確に聞き出すことです。お客様が求める性能はとても抽象的だったので、実際にどんな状況で塗料を使用するのか、どれくらいの性能が必要なのかを正確にヒヤリングしました。それによって、お客様が求める性能を塗料設計にまで落とし込むことができ、量産化までの時間を予定より3ヶ月短縮することができました。このお客様の要望を正確に研究に落とし込む力を生かして御社でも貢献したいと考えております。」という自己PRであれば、おそらく後者の方が多くの人にとって魅力的に感じるだろう。

それは、具体的に何を工夫したかが書いてあること。そして量産化までの時間を短縮したという事実が書いてあること。さらに、最後に次の会社でも顧客の要望を正確に研究に落とし込んでくれるだろうという再現性を感じられること。これらが理由だ。

自己PRは、このように工夫や事実を散りばめながら、相手に再現性を証明できるように書くことが大事なのである。

まとめ

この3ステップを守って自己PRを作ることができれば、あなたの内定はかなり近づくはずだ。

自己PRの書き方がわからない場合は、キャリア相談を行なっているので、以下の記事を見てみてほしい。

また、以下の記事では、転職で聞かれるもう一つの最重要項目である志望理由・転職理由についての書き方について解説している。

こちらも参考にしてほしい。

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