転職しようと決めたらやるべきことは、転職で何を手に入れたいかを決めることだ。
化学系の研究職をやっていて福利厚生に不満があるだとか、休みがとりにくいから辞めたいなどということはほとんどないはずだ。
あなたが欲しいものは、より多くの給料もしくは働く場所を変えたいということだろう。
あなたが欲しいものはなんだろうか。今何を不満に思っているのだろうか。
これが転職で最も真剣に考える部分だ。
ここが曖昧だと何もうまくいかないだろう。
あさとの場合
転職で何を手に入れたいのかは、よく考えるべきことなので、イメージしやすいように僕の例を挙げよう。
転職のきっかけ

僕は、上場企業の研究職として社会人のキャリアをスタートさせた。
上場企業と言ってもそこまで大きな企業ではない。
研究職としての採用だったので、研究所に配属されて日々研究を行なっていた。
最初は不満などなかった。綺麗な研究所に、穏やかな同僚。
楽しい日々を送っていたと思う。
しかし、僕はどんどん給料が不満になってきた。
毎月自分の給与明細を見て、「なんか少ないな」と感じていた。
毎月そのお金を使い切って良いのであれば何の不自由もないのだが、そこから貯金すれば使うことができるお金が減る。
それによって我慢しないといけないことが出てきた。これが不満だった。
さらに良くないことに、周りと比較してしまった。
大学の同期、openworkでの情報を見て、「ああ、自分は他の人に比べて給料が少ない方なのだ」と思ってしまった。
ここで言う他の人というのは、「同じ業界にいる自分と同じくらいの境遇のひと」だ。
人間は、他人と比較してしまう生き物だ。
他人と自分を比較して、もらっているお金が少ないことに劣等感を感じた。
人の価値はもらっているお金では測れない。もちろんそうだろう。
しかし、僕はなぜか給料が低いことで自分の価値が毀損している気がした。
その気持ちはどうしても拭えなかった。
気にしないようにしようと思ったこともあったが、仕事で何か嫌なことがあるたびに、「給料が低いのになんでこんな仕事をしないといけないんだ」と思うようになっていった。
自分が満足して働きたい、劣等感を感じたくない。そう思って転職を決意した。
あさとの転職後

どのように転職活動したのかは別の記事に書くが、僕は転職活動で2社の内定をもらった。
1社目は従業員数が数万人の日系大企業、2社目は小さな外資系企業だ。
そして僕は外資系企業に入社することに決めた。
その理由は、外資系企業は給料が大きく上がり、なおかつ働く場所も良かったからだ。
日系大企業は、外資系企業と同じように給料は上がるが、その上がり方が鈍く、働く場所も微妙だったのだ。
僕にとっては大企業の肩書きよりも、給料と働く場所という実利が重要だった。
もし、肩書きが重要という人であれば大企業を取っていただろう。
世間では名前を聞けば誰しもが聞いたことがある企業だし、それによるメリットもあるだろう。
僕は転職前に給料が一番大事で、その次に場所という軸を持っていたので、それに沿って判断した。
その結果、今では給料が上がり、働く場所も自分の望み通りの場所になっている。
そうなると、今は大変幸福度が高いのである。
転職の効用

転職はうまくやれば文字通り自分の人生を変えてくれる。
そのために大事なのは、自分が転職で何を手に入れたいのかを決めることだ。
世間体など考える必要はない。
給料が欲しい、場所を変えたい、大企業の肩書きが欲しい、なんでもいい。
自分に正直に欲しいものを考えよう。
ここで自分に嘘をついてしまったら、後で後悔するのは自分だ。
サラリーマンをしていると、いつの間にか自分の意見を持てなくなる。
どうしても周りに合わせて仕事をする方が楽だからそうなっていくのだと思う。
だからこそ、立ち止まってここは真剣に考えてほしい。
あなたが転職で手に入れたいものを考えることが、転職活動のある種最重要項目だ。
転職で何を手に入れたいか決まったら、いよいよ活動を開始する。
実際に何をやるべきかは以下の記事を参考にしてほしい。